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第26回ミーティング報告書 2016年9月21日 「ASEAN-NAGOYA CLUB 2nd Stage」

■ASEAN-NAGOYA CLUB 2nd Stage
本日のタイトルは、「ASEAN-NAGOYA CLUB 2nd Stage」。この2年間私たちは、相互交流とは何か、日本文化とは何か、ASEANの各国文化の違いは何か、など様々なテーマについて話し合ってきました。お互いに遠慮することなく、自由に対話する。この精神がASEAN-NAGOYA CLUBの真骨頂でした。

さて、昨年12月にASEM(アセアン経済共同体)が発足し、ASEAN
は新たなステージを迎えることになりました。私たちもこの8月で3年目に入りました。世界は進化し、ASEANも大きく変化する。こうした大きな流れに、私たちの活動もダイナミズムをもって、成長していかなければなりません。

第二十六回は、ASEAN-NAGOYA CLUBの未来を展望することになりました。私たちは、何に取り組むべきか。
日本の製品やアニメは評価を得ている一方で、せっかく就職した日本企業をすぐに辞めてしまうASEAN諸国の若者が多いと聞きます。これは、若者自身の責任だけでなく、進出した地域の文化を理解しようとしない日本企業にも問題があるかもしれません。文化相違の例として、こんな例があります。始業時のラジオ体操のように、日本人は「良い」と思っていても、進出した地域の人たちにとっては「囚人のやること」と受け止められることもあります。文化が異なる中で、日本と同等の製品やサービスを生産しなければならない。日本は先進国であるから、現地は、日本の生産様式を学ぶべきである。日本が発展したのは、日本の思考様式が優れているからである、という見方が私たちの国にはあります。しかし、日本が先進国であり続けるという保証はありません。ASEAN全体のGDPは日本に接近し、遠くない将来に日本を逆転します。

私たちの国が、ASEAN諸国のモデルであり続けるためには、経済的側面の追求だけでよいのでしょうか。日本には幸い、世界から称賛される日本文化があります。評価される一方、日本企業には、部下の意見が通らない閉鎖的な上下関係という組織構造があります。上述の日本製品は素晴らしいが、日本企業の人間関係にはついていけないという意見につながります。
一体、日本文化の普遍性とは何か、特殊性とは何か。経済活動と切っても切り離せない日本文化について、あらゆる角度から、深い対話を重ねていこうという確認会議となりました。

3月のシンポジウムにおいて、留学生から、ASEAN地域の健全な発展のために、日本が機関車役を担ってほしいという声がありました。ASEAN-NAGOYA CLUBにおける対話が、少しでも、そうした期待に応えられる姿に進展していくことができればと思います。

合言葉は、セカンドステージへ。

■帰国者挨拶
最後に、2年間の修士課程を修了し、9月28日に帰国するカンボジア留学生クイエンさんから挨拶がありました。「大学では教わらない日本のビジネスや文化を学ぶことができた。自分を磨いて、日本とカンボジアの発展に力を発揮したい」。カンボジアは発展期に入ったとはいえ、ポルポト時代の負の遺産を抱えています。民法を学んだこの2年。母国の発展にクイエンさんの力は不可欠です。カンボジアの発展と彼のご活躍、幸福をお祈りしています。

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